研究開発体制

  • 「貼る」のさらに先へ。
    開発しているのはラベルの未来です

    ラベルで社会はより良い方向に変えられる、私たちはそう信じています。

  • ウエットティッシュ用ラベル素材しっとりした開け心地で繰り返し貼れる

    バランスのとれた粘着力が「しっかり貼付する」のに「しっとり剥がせる」を可能にしました。

  • 高平滑グラシン剥離紙使用ラベル素材ポリエチレンラミネート加工なしでもきれいで滑らか

    見た目の美しさだけでなく、ラベル素材全体が環境に配慮した設計になっている点も強みです。

  • ホットメルト粘着剤使用ラベル素材ラベル製造・廃棄時のCO2排出量を約25%削減

    リンテックが目指すCO2排出量50%以上削減に貢献する強力な製品と期待されています。

  • モノマテリアルラベル素材PET製容器とのモノマテリアル化を実現

    リサイクル効率化の鍵は、容器との単一素材化と洗浄工程でのインク除去機能付与にありました。

SUCCESS

ホットメルト粘着剤使用ラベル素材
ラベル製造・廃棄時のCO2排出量を約25%削減

ホットメルト粘着剤使用ラベル素材
ラベル製造・廃棄時の
CO2排出量を約25%削減

ホットメルト粘着剤使用ラベル「HVTシリーズ」はどのような製品でしょうか。

【営業技術担当】環境負荷が少ない「ホットメルト粘着剤」を使用している点が大きな特徴です。ホットメルト粘着剤は溶剤系粘着剤と異なり、希釈のための有機溶媒を使用しません。このため製造工程でのVOC(揮発性有機化合物)発生量が少なく、また製造工程において乾燥を必要としません。そのため製造設備に乾燥炉が不要となり、製造工程における二酸化炭素の排出量も削減することができます。

ホットメルト粘着剤使用ラベル「HVTシリーズ」はどのような製品でしょうか。

製品として一番大きな強みを教えてください。

【営業担当】溶剤系粘着剤を使用したラベル製品と比較し、製造・廃棄段階において約25%二酸化炭素排出量を削減できるところです。

どのような経緯で開発されたのでしょうか。

【営業技術担当】日本では2030年には二酸化炭素排出量を2013年比で46%削減すると目標にしていますが、リンテックではその数字を上回る50%以上の削減量を目標に定めています。この目標を達成するため、現在リンテックでは無溶剤化、脱・減プラスチック、リサイクル、バイオマスなどのキーワードを組み合わせた環境対応製品の取り組みに注力しています。中でもホットメルト粘着剤は無溶剤化・バイオマス化を推し進めるなかで非常に強力な製品です。リンテックはもちろん、お客様や社会全体の持続的成長に貢献できる製品になると期待し、開発をスタートさせました。

開発するうえで苦労したことは何でしょうか。

【研究開発担当】ゴム系ホットメルト粘着剤は古くから使われており、優秀な粘着性能を示すことが知られていました。しかし現在、広く使用されているアクリル系粘着剤と比較すると、ベタベタ感が強く加工が難しいとされていました。そのため汎用的な粘着性能を維持しつつ、加工性を向上させるよう原材料を微調整する必要があり、ここが最も苦労した点です。材料の組み合わせではマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を活用しながら、さまざまな配合評価を実施。最終的に粘着性能と加工性を両立させることができました。

※先行研究や経験に頼るのではなく、情報科学の技術を用いることによって目標性能を満たす材料を効率的に探索する方法。

開発するうえで苦労したことは何でしょうか。

どのような商品に適しているのでしょうか。

【営業担当】「HVTシリーズ」は食品衛生法のポジティブリスト(PL)に収載されている原材料のみで製造された粘着剤を使用しています。この安全性の高さが食品業界から高く評価され、現在はコンビニエンスストアやスーパー、小売店などで販売されているデザート関連に採用されています。またさまざまな材質に貼付できることから、生鮮野菜に直接取り付ける青果シールなどにも適していると考えられます。

どのような商品に適しているのでしょうか。

今取り組んでいる課題や今後の展望を教えてください。

【研究開発担当】溶剤系粘着剤が使用されている製品事例はまだまだ多数あるため、無溶剤化を推し進めるべく、これからもホットメルト粘着製品を市場に提案します。またその際にはバイオマス化、リサイクル化などの特徴も組み合わせつつ、お客様の困りごとを解決していきたいと考えています。

【営業技術担当】「HVTシリーズ」のほか、お客様のニーズに沿ったホットメルト粘着製品を増やしていくことでお客様のお役に立ちつつ、地球環境保護にも貢献していきます。